1月7日は1年の無病息災を願って七草粥を食べる日ですね。七草粥は正月のごちそうで疲れた胃腸を休めるために食べるイメージが強いですが、実は七草粥は七草の日に食べるだけではもったいないほどの優れた健康効果と美容効果を持っています。
今回は七草粥で便秘とむくみを解消するコツと、七草粥に付け合わせることでより高い健康美容効果やデトックス効果が得られるオススメのおかずと副菜をご紹介します!
七草粥の栄養素と便秘やむくみ解消への効能
七草粥に入れる七草は「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」という野菜です。これらの野菜には食物繊維が豊富に含まれているため便秘解消に高い効果があるだけでなく、実はむくみ解消を助ける栄養素も豊富に含まれています。
食物繊維は便秘の解消に効果がありますが、実は食物繊維には2種類あります。
食物繊維といって私たちがまず思い浮かべるのは「ごぼう」などの野菜にたくさん含まれている硬い筋のある食物繊維ですが、これは食物繊維の中でも「不溶性食物繊維」と呼ばれるものです。「不溶性食物繊維」はもちろん便秘解消に効果を発揮する有効な成分ですが、便秘を効果的に解消するためにはこれだけでは足りません。食物繊維の中でも水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と呼ばれるもう1つの食物繊維が不可欠なんです。「水溶性食物繊維」は腸管内で善玉菌の餌になる栄養素で、これを摂取することで腸内の善玉菌が増加し腸内環境を整えてくれる効果があります。便秘を解消するためにはこの2種類の食物繊維をバランスよく摂取することがとても大切なポイントになります。
七草粥に使用される七草には「不溶性食物繊維」を豊富に含む野菜と、「水溶性食物繊維」を豊富に含む野菜がバランス良く入っているため、便秘の解消に抜群の効果を発揮するんですね。
一方、七草粥はむくみの解消にも大変高い効果を発揮します。
顔や体がむくむのは、体内の余分な水分がうまく排出されずに体に溜まってしまうことが原因ですが、ミネラルは人間の体内に溜まった余分な水分を排出する効果があります。七草にはミネラルの1つであるカリウムという栄養素が豊富に含まれているため、むくみの解消にも高い効果が期待できます。特に現代人は食習慣が偏り野菜を食べる量が不足しがちであるためカリウム不足の人が多いです。その一方で、水分の排出を妨げる塩分の強い食事を好む傾向にあります。塩分(ナトリウム)の摂りすぎは体内の余分な水分を排出する効果を減少させてしまうため、その結果顔や体がむくみますので、塩分は控えめにしましょう。
七草粥は、便秘解消に効果的な食物繊維(不溶性食物繊維と水溶性食物繊維)をバランスよく含み、体内の余分な水分を排出する効果のあるカリウム(ミネラルの1つ)も同時に摂取できるため、便秘解消とむくみ解消の両方のデトックス効果が得られます。
七草粥で便秘やむくみ解消を成功させるコツ
このような健康や美容効果の高い七草粥ですが、便秘やむくみを解消を成功させるためには3つのポイントがあります。
・塩分控えめの味付けにする
・腹八分目の適量を守る
・夕飯に食べる
これら3つのポイントを守ることでより高いデトックス効果が期待できます!
まず、塩分を控えめにする点は、特にむくみ対策を考えている人にはとても重要です。塩分が多いとせっかくカリウムを摂取しても、塩(ナトリウム)が余分な水分排出の邪魔をして、カリウムの効果が減少してしまいます。もし塩分が少ないと物足りない思う場合は、塩ではなく出汁などを活用して味を調えることをおすすめします。
また、「腹八分目」の適量を食べることもとても大切です。食物繊維はたくさん食べるほど便秘解消に有効だと思われるかもしれませんが、実は食物繊維の摂りすぎは便秘の解消につながりません。デトックスを考えて七草粥を食べる場合は、腸管が余裕を持って動ける環境を整えるため腹八分目にすることが大事です。普段からお腹いっぱい食べている人は腹八分目では物足りなさを感じるかもしれませんね。そんな人はゆっくり食べることをしてみてください。ゆっくり食べることで脳に満足感が得られることがわかっています。この方法は意外と侮れませんよ!
夜に食べる事もデトックスを成功させる秘訣の1つです。
人間の体は夜食べた栄養分はエネルギーとして燃焼しない性質をもっています。これには夜には腸管が活発に動かないことと関係があります。胃腸の活動に負担が少なく消化に良い七草粥を夜に食べることで、腸管を休め、結果として便秘解消につながります。また夜にカリウムを摂取することで利尿作用も働きやすくなり、老廃物を含む余分な水分が排出されるため、むくみの解消にも効果があります。
デトックスに効果的な七草粥に合うおかずや副菜
様々な栄養素が豊富に含まれる七草粥ですが、我々にとって大切な栄養素であるタンパク質が含まれていません。これを補うためには七草粥のおかずや副菜に良質なタンパク質を摂取する必要があります。おかずや副菜には胃腸に負担がかからないものを付け合わせるとよいでしょう。特に七草粥を夕飯に食べる際のサイドメニューの中でデトックスに効果のあるおすすめの食材は豆腐や魚です。
豆腐を使った副菜としてわが家では「豆腐ステーキのキノコあんかけ」を付け合わせます。豆腐には良質な植物性タンパク質とカルシウムが豊富に含まれます。豆腐のタンパク質は植物性ですので胃腸に負担を掛ける心配がありません。また水分もたっぷり含んでいますので便が柔らかくなりお通じが良くなります。
一方キノコ類はデトックスに有効な食物繊維と、体内の余分な塩分及び水分を排出してくれるカリウムが豊富に含まれている他、ビタミンDも豊富に含まれていてこれが豆腐に含まれるカルシウムの吸収を促進してくれます。豆腐を焼く際はオリーブオイルを使用して焼きましょう。オリーブオイルには腸内を滑らかにする効果がありますから、便秘解消には抜群の威力を発揮しますよ!
魚を使ったおかずは「白身魚の煮つけ」がおすすめです。魚の身も良質なタンパク質で、特に白身魚の身は、豆腐に含まれる植物性タンパク質に匹敵するくらい消化しやすいので胃腸に負担を掛けません。魚肉には体を構成する元となるアミノ酸や、カルシウムをはじめとするミネラルも豊富に含まれています。ミネラル分を摂取することで代謝が良くなり高いデトックス効果が望めます。
また栄養面以外でも、さっぱりとした味である七草粥に甘辛の味の「白身魚の煮つけ」をおかずとして添えることで旨味が加わり、夕飯の献立全体の味にアクセントが生まれます。健康やデトックスを強く意識した献立であっても、食事である以上は美味しく食べられないとつまらないですからね。
甘辛の味だと塩分が心配だと思う方は、「魚の煮つけ」にもキノコ類を添えると良いかと思います。キノコのカリウムが、体内に取り込んだ余分な塩分をリセットしてくれますよ。また、煮つける時間を短くするのも塩分控えめにするコツです。たまに「魚の煮つけ」を煮込み料理のように何十分も煮る方がいますが、これは味が強くなりすぎるだけでなく、身も硬くなってしまい折角の魚が台無しです。「魚の煮つけ」は強火で沸騰させた出汁に魚を入れて落し蓋をしたら中火で5分、これで完成です。それ以上煮込むのはタブーです。
七草粥で便秘とむくみ解消のまとめ
1月7日だけでなく、日常の夕飯に七草粥と豆腐料理と魚料理を上手に取り入れることで胃腸をいたわりつつ、便秘の解消とむくみ解消に絶大な効果を発揮しますから、無理をせずデトックスをめざすかたはぜひお試しください!
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