喪中ハガキを出したのに年賀状が届いた時の正しい対応と文例

寒中見舞いに貼る切手

まずはご親族様のご逝去を心よりお悔やみ申し上げます。

喪中欠礼のはがきを出したのに、年始に年賀状が数枚届いてしまうということは少なくありません。そんな時はどのように対応すればよいのでしょうか。返礼はするべき?それとも何もしなくていいの?と迷ってしまいますね。

今回は喪中欠礼のハガキを出した人から年賀状が届いた場合の正しい対応方法と、返礼を出す場合の文例をご紹介します。

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喪中ハガキを出したのに年賀状が届いた時の正しい対応

喪中ハガキを出したのに年賀状が届いたという場合には、一般的に次の2つのケースが考えられると思います。

1.喪中ハガキを受取る前に年賀状を投函していた。

2.喪中はがき受取ったことを忘れうっかり年賀状を出してしまった。

喪中ハガキを受取る前に年賀状を投函していた方への対応方法

喪中ハガキは一般的には12月10日頃までに届けるのが慣例ですが、亡くなられた時期によっては12月中旬~下旬にかけて喪中ハガキを届けるということもあります。その場合は相手がすでに年賀状を投函してしまっていたという可能性があります。

このケースの場合は単なる行き違いですので、あえて年賀状に対する返礼をする必要はありません。丁寧に返礼をすることで却って相手に気を遣わせてしまう結果になっては本末転倒ですから、そのまま何もせず先方のお年賀のお気持を受取っておきましょう。

それでもどうしても気になるという方は「寒中見舞い」を出してもよいかと思います。その際の例文はこの後ご紹介します。

喪中ハガキを受取ったことを忘れうっかり年賀状を出してしまった方への対応方法

一方、年賀欠礼を12月10日頃までに先方に届けていたのに年賀状が届いたという場合は、先方が喪中ハガキを受け取ったことをうっかり忘れてしまい、年賀状を出してしまったというケースが多いかと思います。特に年末の比較的遅い時期になってから年賀状を書く多忙な方は、喪中ハガキを受取ったことを忘れてしまうこともあるでしょう。また、最近は「筆ぐるめ」などのパソコンソフトを利用して年賀状を出すご家庭も多いため、住所録やアドレス帳のチェックを外し忘れ、うっかり年賀状を出してしまうというケースも多いようです。

この場合先方は意図せず喪中の人に年賀状を送ってしまったわけですので、丁寧に返礼を出すと、なおのこと申し訳ないという気持ちにさせ、場合によっては先方がお詫びを言わねばならないという結果になってしまうこともありますので、あえて返礼のお返事は出さないのが穏やかです。

そもそも喪中欠礼のはがきは、あくまでも「喪に服しているので、年賀状での新年のご挨拶は遠慮させていただきます」とこちらからの挨拶の辞退をお知らせをするもので、先方へ「年賀状を送らないでほしい」と伝えるものではありません。一般的には喪に服している相手の気持ちや心情に配慮して年賀状を届けないという人が多いですが、喪中の人に対して年賀状を送ってはいけないというルールや決まりはありません。ですから、喪中ハガキを出したのに年賀状が届いてもあまり深く考える必要はありません。お気持ちだけ受け取っておき何もしないということでよろしいかと思います。

しかし、それでもやはり年賀状が届いた以上「もしかして喪中欠礼ハガキが届いていないのでは?」「喪中欠礼はがきを受け取ったことを忘れたままの場合、返礼をしないと非常識な人間と思われるのでは?」と心配になる方もいるかと思います。特に相手が上司や恩師など目上の方であった場合はなおさら気に掛かるという方も多いようです。

本来は返礼の必要はありませんが、どうしても心配だという方は「寒中見舞い」を出して返礼をするとよいでしょう。

喪中はがきを出したのに年賀状が届いた時の返礼としての寒中見舞いの文例

「寒中見舞い」とは二十四節気の小寒(しょうかん)から大寒(だいかん)にわたる期間、日付で言えば1月5日から立春の前日までの厳寒期に出す挨拶状のことです。昔の中国や日本では立春の日から春になるとされていました。寒中見舞いでは寒さの厳しい時期に相手を気遣うとともに、自身の近況報告をしつつ季節のご挨拶をします。

寒中見舞いは季節の挨拶以外に下記の折にも活用されます。

自分が喪中の場合

①喪中欠礼の挨拶

②喪中に届いた年賀状への返礼

③故人宛の年賀状に対する返礼

相手が喪中の場合

④喪中の方への挨拶

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寒中見舞いを出す時期は下記の通りです。

寒中見舞いを出す時期
年賀状に対する返礼として寒中見舞いを出す場合は、1月8日(松の内を過ぎてから)~立春の前日(立春は年度によって異なります。2018年は2月4日です)までの期間に相手に届くように出します。地域によっては松の内が1月15日までとされている地方もありますので、その場合はその地域の松の内の翌日以降から立春の前日までに相手に届くように出しましょう。

もし立春を過ぎてから出す場合は「寒中見舞い」ではなく「余寒見舞い」となります。余寒見舞いも挨拶状ですが、これを出す期間は立春から寒さが続く頃(一般的には2月末頃、寒い地方では3月中旬頃)までとされています。様々な事情でどうしても寒中見舞いを出せなかった場合は、余寒見舞いで年賀状に対する返礼をしても構いません。

寒中見舞いのハガキや切手は次のようにしましょう。

寒中見舞いのハガキと切手
寒中見舞いや余寒見舞いはあくまでも季節の挨拶状ですから、①「喪中欠礼」の場合を除き、はがきは普通の「官製はがき」か「私製はがき」を用い、切手を貼る際も普通の切手を使用します。

あくまでも季節の挨拶状ですから、書く内容は年賀状を頂いたお礼と近況報告、相手の健康などを気遣う気持ちを伝えることを主とします。「喪中欠礼が届いていないのではないか?」「喪中欠礼を受取ったことを忘れているのではないか?」などどうしても気になってしかたがないという方は、近況報告をする形で喪中であったことに一言だけさりげなく触れる形であれば差し支えないでしょう。お互いの気持に負担の少ない対応をケースバイケースで考えることが大切です。

下記は喪中ハガキを出した人から届いた年賀状に対する返礼として寒中見舞いを出す場合の文例です。

喪中ハガキを出した人から届いた年賀状に対する返礼としての寒中見舞いの文例
寒中お見舞い申し上げます。

この度はご丁寧に年頭のご挨拶を頂戴いたしまして、ありがとうございました。

ご一同様には健やかに新年をお迎えになられたことと存じます。

喪中につき新年のご挨拶を遠慮させていただきましたが、私どももつつがなく新年を迎えました。

旧年中はいろいろとお世話になりまして、まことにありがとうございました。

一段と寒さが厳しくなってまいりましたので、どうぞお体をご自愛くださいませ。

本年も相変わりませず、ご厚誼のほどよろしくお願い申し上げます。

平成三十年一月

差出人住所

差出人氏名

喪中に寒中見舞いの返礼文を書く際は、特に以下の点に注意をしましょう。

喪中に年賀状への返礼文を書く際の注意点
■年賀はがきで代用しないようにしましょう。

■季節の挨拶である「寒中お見舞い申し上げます」「寒中お伺い申し上げます」などは以下に続く文章よりも少し大きめに書きましょう。

■行頭の一文字下げはしません。

■「拝啓」「拝復」「前略」などの頭語や、「敬具」「草々」「かしこ」などの結語は使用しません。

■最後の日付は「元旦」「元日」ではなく投函する「年月」を書きます。「○日」までは書く必要はありません。通常は「平成○年○月吉日」と書くこともありますが、喪中の場合は「吉日」は省きます。

■喪中ですから「おめでとうございます」「初詣」「正月」「賀」「干支」「日の出」などお正月に関係するおめでたい言葉や賀詞は使用しないようにしましょう。ただし、先方のご一族に不幸があったわけではありませんので、先方のご一族が健やかに新年を迎えられたことを喜ぶ気持ちの言葉は使用しても構いません。

■あくまでも季節の挨拶状ですから「冬」「早春」「寒い」などの季節を表す言葉や、季節の花・草木・風景・風物詩などの写真やイラストを挿入することは問題ありません。年賀状ではありませんので干支のイラストは使用してはいけません。

■寒中見舞いは挨拶状ですから、手書きで一言コメントを添えても大丈夫です。

■挨拶状とは言え、喪中であったことにも触れる場合は「重ね重ね」「度々」「追伸」など繰り返すことを連想する言い回しは避けましょう

■結婚報告や出産報告も兼ねる場合は、簡潔にそれを報告する一文を加えても構いませんが、喪中であることに触れる場合は、結婚式の写真や生まれた赤ちゃんの写真などを掲載しおめでたいことを前面に出すことは差し控えましょう。

喪中ハガキを出したのに年賀状が届いた時のまとめ

喪中ハガキを送った人から年賀状を受取った場合は、あくまでも相手の状況や気持ちへ配慮をしつつケースバイケースで対応することが寛容です。何もしないというのも一つの心遣いですし、丁寧に返礼をするのも必ずしも間違いではありません。先方の気持に負担のない対応をしたいものです。

本年は皆様にとりまして良き一年でありますよう心より祈念しております。

喪中はがきを出していない人から年賀状が届いた時の文例と注意点もあわせてどうぞ。

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